圕の大魔術師、電子版7巻を読んだ。
圕の大魔術師 7巻
「圕」は「囗」のなかに「書」と書き、「圖・書・館」の三文字を簡略化して一字であらわしたもので「としょかん」と読む。
《あらすじ》
主人公の少年シオ=フミスは緑色の目と金色の髪と血の気のない白い肌と長く尖った耳を持つ混血であった。小さな村アムンの片隅、貧民街で暮らすシオ。混血のためシオはアムンで差別的な扱いを受け、村民なら誰でも利用できる図書館すらまともに使わせて貰えなかった。
本の都アフツァック。その都にそびえる中央圕(図書館)には大陸すべての本が揃っていると言われている。そしてその本を護るための職員は司書(カフナ)と呼ばれていた。
ある日、アムンの村にアフツァックから司書の使節団が視察に訪れる。
そして司書セドナと出会うことでシオの運命は大きく動き出す。
セドナと出会ってから7年後。セドナの影響を受けたシオは司書(カフナ)になるためアフツァックを目指す ー と言うのが、1巻部分のあらすじとなる。
本作は精霊や亜人、魔術師、魔術などが登場するファンタジーだが、派手なバトルやアクションの描写は少ない。
また、「原作 風のカフナ、著 ソフィ=シュイム」となっているが、実際には「風のカフナ」という作品や「ソフィ=シュイム」という人物は実在しない。あくまでも設定ということだが、それも含めて物語の作り込みが半端ない。
素晴らしいのは徹底的に作り込まれた世界観だけでなく、世界観を活かす緻密な作画力も特筆すべき点と言えるだろう。
例えば…
ものすごい作画力。そこに見事に練られたストーリー、徹底的に作り込まれた世界観が相まって、実に素晴らしい漫画なのだが、その割に何故かあまり有名ではない気がする。
本作の個人的評価は5つ星中、⭐️⭐️⭐️⭐️
星4つ!
まだ本作をご存知でない方にぜひお勧めしたい漫画である。