日暮いんこさんの「北欧時間」を読み終えた。
本書は著者が北欧暮らしをする中で気付いた北欧の人たちの考え方、暮らし方を紹介したエッセイとなる。
北欧の国々に住む人々は概して幸福度が高く、本書を読むことで、その理由の一端を知ることができる。
各章の構成は下記の通り。
《目次》
プロローグ 世界一幸せな北欧の24時間と365日
- そもそも、北欧って、どこのこと?
- まずは「8・8・8ルール」を知ろう
- 夕方4時には帰宅する!?
- 北欧の夏休みの過ごし方
- 日本人と似ているところ、異なるところ
- 北欧の人々はタイパの達人!
第1章 心と体のバランスを良好に保つ ─セルフケアの時間
- 世界で一番大事なのは誰?
- 「言葉」に気をつける
- ネガティブな自分はダメな自分?
- 安心できる居場所をつくる
- 自分を知り、尊重するということ
- 「大好き」の達人になる
- 自然の力でパワーチャージ
- ショッピングセンターより森がおすすめ
- 日光を浴びて、体と心をやわらげる
- どこに行くにも自転車主義
- いい汗、かいていますか?
- 「オリジナル儀式」で最高の1日をはじめる
第2章 自分にとって本当に大切なことを明確にする ─自分軸の時間
- 「あなたはどう思う?」と質問されたら……
- すっぴんの自分が一番キレイ!
- 軽やかな成功法則
- 好きなものに自分のエネルギーを使うということ
- 「ちゃんとしない人生」のすすめ
- 北欧の人々のファッションとは
- 自分軸を持ち、お互いに否定しない
- 人の目が気になるのは当たり前!
第3章 1つの物事に100%集中する ─シングルタスクの時間
- 100%相手の話を聞く
- 適度にスマホから離れる
- 「今はこの時間」を意識する
- シングルタスクとマルチタスク
- 起きていないことを心配しない
- 1日3つだけのTODOリスト
- 失敗を恐れない、デンマーク流仕事術
- 自分のスタイルが最高のスタイル
第4章 遊び心と冒険心を忘れない ─クリエイティブの時間
- DIYが生活の一部!
- こだわるべきは照明
- セカンドハンドショップで宝物探し
- 北欧の人々のインテリアへの情熱
- 大事なのは機能性とシンプルな美しさ
- 素敵なお部屋づくりのとっておきのコツ
- ベランダや窓辺でハーブを育てる
- ホットチョコレートの魔法
第5章 小さな幸せに感謝し、祝福する ─ヒュッゲの時間
- 「ほっこりタイム」をもうける
- ろうそくは便利アイテム
- クリスマスは読書時間
- おやつは「エーブルスキーヴァ」
- 定番は、ボードゲーム
- サウナでととのう
- 「いつもと同じ」が一番安心
- 夕陽の落ちる時間は特別なギフト
- 小さな瞬間も大切にし、感謝の気持ちを忘れない
おわりに 時間の使い方を変えるだけで、人生はこうして変わっていく
また、各項ごとに北欧の写真が挿絵として掲載されていて、いい味を出している。
写真家は著者が北欧で出会った日本人フォトグラファーの小沙緒理さん。
文字を詰めすぎない読みやすく優しい文体と素敵な写真で「ほっこり」することができる良書である。
表紙の帯に書いてある「TIDEN I SKANDINAVIEN」を直訳するとスカンジナビアでの時間となる。
スカンジナビアとは、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3カ国を指しており、一般的にはここにフィンランドとアイスランドが加わった5カ国が北欧(北ヨーロッパ)となるようだ。
著者の日暮いんこさんはデンマークに在住している方で、プロフィールによると、元々東京でOLとして働いていたものの、東京での生活に疲れ切ったある日、思い立って北欧へ移住。北欧のビジネススクールやデザインスクールでの学びを経て、現在はフリーランスのライター、イラストレーターとして北欧で活動されている。(もの凄い行動力!)
本書の個人的評価は5つ星中、⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
最高ランクの星5つ!
表紙も中身も綺麗、文章も読みやすく、持っていたいと思わせる本であった。
《本書の情報》
- タイトル:北欧時間
- 著者:日暮いんこ
- 初版:2023年10月31日
- 出版社:大和出版